メイン | 2007年08月 »

2007年07月 アーカイブ

2007年07月05日

フラット35を利用できる人とは

安定した収入が必要


 フラット35を利用できる人の条件は次のようになっています。

○ 申し込み時の年齢が70歳未満の方で、完済時80歳以下。ただし、親子で返済をする場合は70歳以上の方も可能
○ 安定した収入がある方
○ 日本国籍の方、または永住許可などを受けている外国人の方
○ 毎月返済額の4倍以上の月収のある方。この場合の月収とはボーナスを含めた年間収入を12ヶ月で割った金額。妻との収入合算も可能
○ フラット35とその他すべての借入金(ほかからの住宅融資、自動車ローン、カードローンなど)を合わせた年間総返済額が、年収に対して一定基準を満たしている方

転職等をした場合は


 フラット35を利用するにあたって、取扱金融機関から借入申込書を取り寄せて記入しますが、これは年収の2年分を記入することになっています。

 長年、同じ会社に勤め続けている人なら容易に記入できるのですが、近頃は転職する人も多いようです。実際に、前2年の間に転職している人はどうすればいいのでしょうか。

 その場合、1年分に満たない年間支給金額を勤務した月数で割って、平均月収を割り出し、×12ヶ月にして年収を算出するのです。

 大抵の人がマイホームの購入は初めてで、資金計画やローンの申し込みなど、わからないことがたくさんあると思います。分からないことは、各金融機関のローンセンターに色々と尋ねてみるといいでしょう。

フラット35の手続き

融資実行のためには


 フラット35は、民間住宅ローンに比べて低利で長期固定のため、利用者は借りやすく、安定した返済計画が立てられますが、住宅がある水準以上の質にないと融資を受けられないという厳しい制約があるのです。

 ですが、これは安全な住居の確保につながり、利用者にとってはメリットが大きいといえるでしょう。

 住宅建設・住宅購入(新築・中古)の手続きの流れは、検査機関に工事検査(設計審査及び現場審査)の申請を行い、全ての検査に合格して「適合証明書」の交付を受け、これを取扱金融機関に提出することで融資の実行ができるようになります。

検査・審査


 検査機関は、全国を対象とする機関と一部地域を対象とする機関となっています。

一戸建て住宅(連続建て、重ね建てを含む)

 設計審査、現場検査(中間)、現場検査(竣工)の3回の検査が行なわれる

共同住宅

 設計審査、現場審査(竣工)の2回の検査が行なわれる

中古住宅購入

 検査機関、公庫住宅調査技術者が融資の対象として適切であるかどうかを調査書類及び直接現地に赴いて調査し、判定する

住宅検査の手数料は利用者負担で、各検査機関で違いがあります。例えば、一戸建ての場合、対象床面積の区分、設計検査、中間検査、完了検査区分で5万円前後が必要となります。

 ただ、営業区域が決まっているとか、遠隔地の場合には料金の加算もありますので、事前に検査機関に問い合わせて確認してみましょう。

融資額について

公庫の融資額


 公庫の融資額は、申し込み時の前年の収入で判断され、給与収入のみの方は給与収入額が800万円超の場合は、物件購入額の50%まで、それ以下の方は物件購入額の80%までの融資を受けられます。

 また、住宅取得別に融資区分があり、住宅の規模、地域などによる融資額のほか、

生活空間加算額

 三大都市圏内も一定規模の住宅について基本融資の金利で融資額が加算される

はじめてマイホーム加算額

 三大都市圏ではじめてマンションを購入する場合に基本融資額に500万円上乗せされる

特別加算額

 希望により借りられる金利が高くなる

といった組み合わせで融資額が決まります。

フラット35の融資額


 一方、フラット35は年収にかかわらず物件購入の80%まで、融資区分もなく最高8000万円が同一金利で借りることができます。

 公庫融資に比べてフラット35は、低利水準で借りやすく、融資額も多く、購入住宅についても幅広く対象を広げており、返済しやすいといえるでしょう。

 平成17年以降、公庫の「つみたてくん」は廃止され、郵貯加算額の「住宅積立郵便貯金」は加算額の制度がなくなりましたが、それ以前の積立者で資格適用者はそれぞれ加算額を受けることができます。

 ですが、それは公庫融資があるうちだけで、この権利をフラット35に引き継ぐことはできないのです。ただ、単に「つみたてくん」を積み立てていたり、「住宅積立郵便貯金」を貯金し続けることはできます。

*公庫融資は2007年に廃止されました。

いくらまで借りられるか

物件購入価格の80%以内


 フラット35の融資額は、全国一律8000万円が上限で、物件購入価格の80%以内となっています。収入基準は公庫融資が毎月返済額の5倍以上の月収が必要なのに対して、フラット35は毎月4倍以上の月収があればよく、公庫より多く借りることができます。

 金利は、公庫が全国一律なのに対して、フラット35は各金融機関が独自に設定して毎月発表しています。

公庫が申込書提出時の金利を採用するのと異なり、フラット35は融資実行時の金利が採用されるため、申込時点では金利が不確定のため最高いくらまで借りられるかの正確な計算はできません。

融資率20%前後で計算


いくら借りられるかの目安を立てるためには、少しシミュレーションする必要があります。例えば金利を2.5%と3%とし、年収と総返済負担率、返済期間別に借入金の上限を算出してみましょう。

年収600万円の方が総返済負担率25%(毎月4倍以上の月収ぎりぎり)で借りる場合、毎月12万5000円の返済となり、金利3%で35年返済なら3240万円が融資の上限、2.5%ならば3490万円が融資額の上限となります。

もし、ほかからの借入金がある場合、毎月返済額は17万5000円が限度となります。

 また、毎月返済額から見る場合は、総返済負担率の最高(25%)を軸に、金利と返済期間から必要となる年収を知ることもできます。

 あと、申込時の金利で借入可能額を算出しても、融資実行時の金利が上昇していればその融資額で借りられない場合もあるので、融資率20%前後で計算すると、無理のない返済の目安となります。

融資対象物件の理解

公庫融資より条件は緩やか


 フラット35は、マイホームとセカンドハウスの建設または購入資金と決められています。ですから、リフォームのための資金や既存の住宅ローンからの借換えには利用できません。

 公庫融資の場合は、マイホームとセカンドハウスの新築や購入資金、さらにリフォーム資金にも利用でき、この点はフラット35よりも幅広く利用できるといえます。民間住宅ローンの場合、セカンドハウス購入資金の有無は、各金融機関によって違います。

 具体的に融資対象となる住宅を見ると、フラット35は、公庫融資より条件は緩やかといえるでしょう。

例えば、新築一戸建ての場合、公庫が床面積80~280㎡の住宅を対象にしているのに対し、フラット35の場合は、70㎡以上で上限がありません。また、敷地面積も公庫が100㎡以上なのに対し、フラット35はそもそも制限がないなど対象が広くなっています。

リフォーム融資が無い


 フラット35も公庫融資と同じく、新築住宅も中古住宅も検査機関による物件検査に合格した住宅でないと融資されないなどの規程があり、一定の質を確保できるので安心といえます。

 フラット35は公庫融資以上に魅力がある商品ですが、残念なことにリフォーム融資がありません。中古住宅を購入するときには、リフォームを必要とする場合も多いですが、この場合はフラット35を利用する取扱金融機関に相談して、その金融機関のリフォームローンとの併用を考えるのもいいと思われます。

毎月返済額について

総返済負担率は


 フラット35の融資を受けるには次の条件を満たすことが必要となります。

○安定した収入のある方で、毎月返済額の4倍以上の月収(年収の25%相当)があること
○年収に占める年間返済額の割合が、一定の条件を満たすこと

例えば、年収600万円の方がフラット35を借りる場合には、総返済負担率は35%以下、
毎月返済額はその4倍以上の月収が必要なので、月収50万円の4分の1、つまり12万5000円が上限となります。

 また、年収600万円の方が35年返済で金利3%のフラット35(元利均等返済)を申し込む場合、借入限度額は3240万円、フラット35は物件購入価格の80%まで借りられますから、4050万円までの物件購入ができるようになります。

安心して返済できるように


 返済計画を立てるときには、無理なくお金を返すことを一番に考えたほうがいいでしょう。

例えば、年収300万円の人は総返済負担率が30%以下なので、ぎりぎり借りれば月収25万円の4分の1、すなわち毎月返済額6万2500円までの借入れができますが、これはかなりの負担ですし、手取り給料からだとさらに負担は重くなってしまいます。

 安心して返済できる毎月返済額の目安として、年収の5.5倍を購入物件の上限にして、その80%を借りる計算で考えたほうがいいと思います。この場合、毎月返済額は月収の20%前後になり、生活に余裕をもって無理なく返済できるはずです。

返済期間について

完済時80歳まで


 住宅資金は多額なので、多くの取扱金融機関が返済期間を最長35年に設定していますが、一方で、完済時の年齢制限もしています。民間住宅ローンでは、完済時満70歳未満とか満76歳未満などと定めています。

 これに関してフラット35は全国一律で返済期間を15年以上35年以内か完済時80歳までの最長返済期間のいずれか短い方としています。

 ただ、収入合算で利用する場合は、申込人と連帯債務者のうち年齢が高い人を基準に返済期間を定めます。また、親子リレー返済では、申込本人ではなく子の年齢を基準に計算するので、長期に借りられるという利点があります。

 また、借地に住宅を建てる場合などには、その権利が維持される期間内と制約を受ける場合もあります。

1年でも返済期間を短く


 借入金1000万円、金利3%で15年返済から35年返済の5年ごとの数字を見ると、返済期間が長期になるほど毎月返済額は少なくなりますが、総返済額は長期になるほど増加し、30年返済と35年返済では、102万円の違いがあります。

 どちらに重点を置くかですが、なるべく住宅ローンは1年でも返済期間を短くして、早く返したほうがいいと思われます。

 完済時の年齢の上限は、会社の定年退職時の年齢に設定するのがよいといえます。退職金をあてることなく完済できればなお良いでしょう。

 また、返済期間は1年単位で考え、長期で借りるにしてもフラット35は繰上(内入れ)返済や条件変更の手数料が無料なので、資金に余裕があれば返済中に内入れし、返済期間を短縮して総返済額を減らすのが、うまい返済方法と言えるでしょう。

フラット35に必要な書類

「申込用紙」と「所定の資料」


 フラット35を申し込むには、民間の取扱金融機関の窓口を通して、その金融機関が定める「申込用紙」のほかに「所定の資料」を添付しなければいけません。まず「申込用紙」ですが、これは各金融機関で作成されるものを利用しますが、以下のようになっています。

□「○○銀行証券化ローン(住宅金融公庫ローン)借入金申込書」(新築住宅用・中古住宅用・親族居住用)
□「長期固定金利型(公庫買取型)借入申込書」(個人情報の取扱いに関する同意書)
□「同意書」(○○銀行宛の申し込み方法などの同意書)
□「金利の適用に関する確認書」(申込時点の金利ではなく、融資実行時の適用についての確認など)
□「団体信用生命保険による債務弁済委託申込書」など(団体信用生命保険に加入する方は提出する)
火災保険商品の提案書類(金融機関の窓口を通じて募集を行なう証明書類で、利用は自由)

提出書類を全て整える


以上の取扱金融機関の「申込用紙」に加え、次のような書類が必要です。

◆公的収入証明書(2年度分)で申し込み本人はもちろん、連帯債務者とともに提出する
◆本人確認資料(写)、本人・連帯債務者とともに提出するが、契約時までに原本にて確認される
◆物件・資金使途に関する書類
◆あてはまる方のみ提出する書類

 さらに、条件により「将来同居に関する念書」や「住宅建築に関する地主の承諾書」などを提出しなければいけない場合もあります。

 どちらにしろ、申込内容と相違する場合は、承認が取り消されたりするほか、提出書類がすべて整ってないと受付できなくなるので注意が必要です。

フラット35に積極的な金融機関を

どの金融機関がいいか


 民間金融機関の住宅ローン金利は、各金融機関の短期資金提供(預金)の運用と将来の金利動向などから、長期資金の捻出は厳しく、長期になるほど金利は高くなっています。また、金融機関の営業政策からも住宅ローン金利は違いが見られます。

 一方フラット35の金利は、投資家に支払う利息に公庫の事業運営するための費用を上乗せした金利を民間金融機関に提示通知し、各金融機関が受け取り相当額を加算し、独自に融資実行分の金利を発表しています。

 住宅融資を考える人にとっては、現在の低利水準を生かして長期固定で利用できるフラット35は、大きな魅力がありますが、各金融機関でかなりの金利差が見られるのも事実です。

 ではフラット35はどこで借りるのが最もいいのでしょうか。これは、低利金融機関が良いといえます。それは、フラット35の金利は各自が独自に決めているので、積極的に展開して顧客を増やしたいなら、低利表示にせざるを得ないからです。

自分にとって借りやすいところを


 ただ、金利が安くても融資手数料が割高のケースなども見られますので、利用にあたっては十分な注意が必要です。

この場合、例えば自己資金に余裕があれば融資率の2.1%の多額な手数料を払っても、低利な金融機関とかキャンペーンにより自社ローンとの併用で、さらにフラット35の金利を下げる金融機関もあるので、様々な角度から検討し、自分にとって借りやすく、最も得するものを選択しましょう。

公庫融資付き物件

良質かつ適正な住宅


 新聞の折込みのマンション販売広告などには、「住宅金融公庫融資付き(優良分譲住宅購入資金)」「住宅金融公庫付き(公社分譲住宅購入資金)」と記載されたものがあります。

 これは民間事業者や地方住宅供給公社などが、計画段階から公庫の審査を受けて合格したもので、良質かつ適正な規模・規格で供給される住宅といえます。

 また、販売広告などの中には「住宅公庫融資付き(都市居住再生融資)」と記載のあるマンションがあります。

これは都市再生に向けたまちづくりを促進するため、住宅市街地の居住環境の改善が必要な地域において細分化された敷地を一敷地にまとめた住宅、空地を確保した住宅など、居住環境の改善に寄与する一定の住宅で、公庫融資付き分譲住宅以上に良質かつ適正な規模・規格で供給される住宅といえます。

自分で所有し居住する住宅以外でも可


 さらに、「住宅公庫融資付き(都市居住再生融資)」と記載のあるマンション購入については、年収が800万円超の人も融資率80%で自分で所有し居住する住宅を購入するのが原則ですが、自分で所有し親または子が居住する住宅(親族居住型)とか、自分で所有し生活の拠点となる現在の住まいのほかは、週末などに自分で利用するための住宅(本人居住用二戸目)の購入もできます。

 いずれの場合も、物件は良質なもので、平成17年に耐震強度偽装マンションが問題となりましたが、あのような物件をつかまされることは少ないとはいえ、マンション購入にあたっては考えておきたいところです。

 また、これらの物件についても経過措置により、公庫融資を受ける前にフラット35に切り換え可能なので、金利や融資条件をよく比較して有利と判断したらフラット35に切り換えるのもひとつの方法です。

登録マンションの利用

フラット35登録マンション


 平成17年より、安心して質の高いマンションが選べるように「フラット35登録マンション」が発足しました。マンションの購入にあたっては、大いに注目するべきでしょう。

 フラット35登録マンションとは、事業者が技術基準の「適合証明書」を団地単位で取得するマンションとして公庫に登録したものです。

これによって、フラット35マンションの購入者は収入基準等の融資条件が満たされていれば、必然的にフラット35融資を利用することができるようになります。

また、住宅の質と資金計画の両面から、より借りやすく安心できるマンションを購入することができるのです。

 フラット35登録マンションの購入は、新聞の折込み広告などにフラット35登録マンションと表示されているので、これを目安に探してみましょう。インターネットの住宅金融公庫のホームページにも、フラット35登録マンションの物件情報が掲載されています。

フラット35登録すまい・るプラスマンション


 また、フラット35登録マンションのうち、事業者が技術水準の適合証明書を団地単位で取得するマンションで、工事の施工過程の情報をレポートとして情報を提供し、なおかつ管理規約及び長期修繕計画を公庫に確認を受けた建物として「フラット35登録すまい・るプラスマンション」があり、その手続きを得た団地の適合証明書は竣工後5年間利用できるというメリットがあります。

優良住宅取得支援制度

金利優遇の活用


 フラット35で住宅を取得する場合、一定の性能を満たした住宅に対して、当初5年間金利を0.3%優遇して融資する「優良住宅取得支援制度」があります。

 これは国が定めた「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく住宅性能表示制度の等級と同じで、省エネルギー性能、耐震性能、バリアフリー性能について、いずれかが優良住宅取得支援制度の基準に適合し、それを証明する「適合証明書」の交付を受けることで融資を受けることができます。優良住宅取得支援制度の適合基準は、

省エネルギー性能

 性能表示基準の省エネルギー対策等級4に適合(中古住宅は対象にならない)

耐震性能

 性能表示基準の耐震等級(構造躯体の倒壊防止)2以上に適合

バリアフリー性能

 性能表示基準の高齢者配慮対策等級3以上に適合(共同住宅については共有部分を含む)

 また、申込みの対象となる方は、

○ フラット35の技術基準に加えて、優良住宅取得支援制度に適合していることを証明する適合証明書を申込み金融機関へ提出された方

○ 優良住宅取得制度の申込期間内(例えば平成17年の場合は、平成17年6月1日から平成17年8月31日まで)に取扱金融機関に申し込んだ方

 なお、平成17年度は、平成17年6月1日以降5000戸を目途に実施しましたが、8月31日で終了しています。この制度を受ける手順を簡単にまとめると、売主、工事請負業者、販売代理業者の順に確認して適合証明書の交付を受け、融資実行の手続きの前までに金融機関に提出します。(融資申込み時に提出する必要はない)

土地だけを購入したい時は

住宅を建設すること


 フラット35は、土地だけの購入は認めていません。しかし、住宅建設に付随した土地で、土地の取得時期が、申込日の前々年度の4月1日以降である場合に限って認めています。

 つまり、平成17年度の場合は、取得時期が平成15年4月1日以降の購入であれば、土地購入資金に対する融資は建設費と同時に受けることが認められています。

 ちなみに取得時期とは、

所有権――――――――――所有権移転登記費

賃借権――――――――――賃貸借契約日

地上権――――――――――地上権設定登記日(地上権移転登記日)
 
 注意することとして、

○土地の購入資金のみに対する融資はできない
○土地購入資金に対する融資は、建設費の融資と同時に行なう。土地購入資金の融資のみを先に行なうことはできない(すなわち、土地の購入資金を民間金融機関に借りたりする必要が生じる)

住宅を建設する予定だが、まずは土地を購入したい場合の対処例として、

フラット35の融資実行時に完済する条件で民間融資を受ける

土地を購入し、住宅を建設または建設を予定
↓   
フラット35の融資実行と同時に銀行の住宅ローンを完済(土地・建物ともに抵当権は公庫の第1順位にする)
               
 フラット35では、土地のみの購入融資は受けられませんが、住宅建設に付随した土地で、申込日の前々年度の4月1日以降の取得日であれば、土地購入の借入金残高があっても土地の抵当権抹消を条件として、土地の購入代金と建設費を合わせた購入費の80%まで融資ができます。

 これにより、土地と建物がセットになった物件だけでなく、住宅建設を予定しての土地のみの物件探しも可能となるので活用したほうがいいでしょう。

二世帯住宅を建てるとき

同居方式と別居方式


 一棟で、親子などの世帯が集まって住む二世帯住宅は、高齢化社会が当然となった日本においては、これからどんどん増えていくでしょうし、敷地を有効に利用できるなどメリットも大きい建物ですが、どのように建てるかで資金計画が異なります。

 親世帯の住居部分と子世帯の住居部分が内部で行き来できる建物で、ひとつの建物として登記するものを「同居方式」といいます。

 また、親世帯の住居部分と子世帯の住居部分とを界壁で区画し、別々に登記(区分登記)するものを「別居方式」といいます。

 融資においては、収入合算や共有、親子リレー返済が可能ですが、同居方式の場合は申込みは一口です。また、別居方式は、それぞれが申し込み、物件検査も各々が受ける必要があります。

フラット35の二世帯住宅融資の条件


 ここでは、フラット35の二世帯住宅の同居方式で、融資条件を挙げてみましょう。

□新築する住宅の床面積が125㎡超であること
□親子など直系家族の二世帯が居住すること(各世帯に同居予定の家族がいること)
□申し込み本人の属する世帯と別の世帯の中に定期的な収入がある方がいて連帯債務者になれる
□4以上の居住室、2以上のトイレと炊事場、浴室(一定の広さなら1以上も可)
□内部で行き来ができること
□一つの建物として一体登記を行なうこと

二世帯住宅の同居方式は、収入合算や親子リレー返済で借りやすいところが魅力的です
が、フラット35は団体信用生命保険の加入は任意ですが、もしものときのために加入しておいたほうがいいでしょう。

セカンドハウスの購入

親族居住型と本人居住型


 フラット35のセカンドハウスは「親族居住型」と「本人居住型」の二種類があります。また、公庫融資にも同じく親族居住型と本人居住型の二種類がありますが、融資条件がフラット35よりも厳しい内容です。

 財形住宅融資にも本人居住型のみセカンドハウスの融資があり、フラット35との併用も可能です。

本人居住型は、週末や休暇に利用する別荘とか、郊外に住まいがある方が職場近くにマンションを買うなど、住宅を所有している方の二軒目の住宅購入、また借家に居住している方が将来居住するための住宅の購入に役立てられます。

 親族居住型は、親子がお互いの家の近くに住みたいとか、故郷を離れがたい両親のために子どもが古くなった家を建て替えるといった場合などに利用できる制度で、新築や購入資金の融資を受けられます。

 これは「親入居型」と「子入居型」に分かれており、入居者の範囲はいずれも申し込み本人または配偶者の直系親族です。

マイホームと同じ融資条件


 民間住宅ローンでは、セカンドハウスの融資条件があるのはごく一部のところだけです。ですが、住宅購入で融資条件を「本人が所有し、本人または家族が住む住宅の建設・購入」といった表示をしているところがあり、結果的にセカンドハウスの購入ができる場合もあります。

 フラット35を利用してセカンドハウスを購入する場合は、マイホームと同じ融資条件で全国一律に利用することができ、借りやすくなっています。

すまい・るパッケージ

多くのメリット


 公庫融資には「すまい・るパッケージ」といって、公庫融資を基本として、利用者のニーズに答えて民間住宅融資との組み合わせを円滑にする協調融資がありますが、フラット35でもそれを取り扱う金融機関のうち数多くの機関がすまい・るパッケージを制度として採用しています。

 これには次のようなメリットがあります。

□融資手続きがスムーズで、長期間固定金利のフラット35と、民間住宅ローンの変動金利型と固定金利機関選択型の金利の組み合わせにより金利変動リスクが減る
□2つを併用することで、金利優遇などがある
□フラット35がOKなら民間住宅ローンもOK。つまり、民間住宅ローンも基本的にフラット35と同様の借入資格(年収、職業、勤務年数など)で融資が可能
□民間住宅ローンはフラット35と同じ融資基準で一体的に審査し、申込時の提出書類も共用するため手間が省けスムーズになり、融資も同時決定
□フラット35の厳しい審査に通った住宅なので、良質で安全な住宅が得られる
□もしも返済に困ったときは、フラット35と民間金融機関が協調して返済条件変更などの処置を取るので安心

すまい・るパッケージ制度を採用してない金融機関であっても、ケースによってはフラ
ット35と住宅ローンの組み合わせが認められる場合がありますから、金融機関で確かめましょう。

 財形住宅融資は、住宅金融公庫業務取扱店の金融機関と財形住宅金融の窓口を通じてフラット35との併用もできます。この場合、長期固定のフラット35と短期固定ですが低利の財形住宅融資のメリットを生かすことができます。

全期間固定返済と段階金利

両方の比較


 フラット35は全期間固定金利で、その金利は取扱金融機関がそれぞれ独自に設定しています。ですが、現在ではいくつかの民間金融機関が「全期間固定金利」「段階金利」の選択制を採用しています。

 全期間固定金利とは、その名の通り全返済期間にわたって金利が固定されているものですが、段階金利は当初10年間に比べて11年目の以降の金利を少し高く設定するものです。

これにより、当初10年間は「全期間固定金利」よりさらに金利が低くなり、より多く借りることができ、また、毎月返済額も少なくてよくなり、返済計画も立てやすくなるという利点があります。

短期なら二段階金利が有利


 全期間固定金利と段階金利の35年・20年返済を比べると、35年返済では、高利で長期に借りるため段階金利の方が総返済額が高くなりますが、20年返済では低利のメリットを生かすことができ、段階金利の方が総返済額において有利となります。

 つまり、返済期間が長期なら全期間固定金利が有利で、短期なら二段階金利が有利といえます。

 フラット35では一部繰上返済(元金100万円以上から)の手数料はかかりません。そこで、段階金利は当初10年間低金利ですから、例えば5年後に内入れすれば軽減できる返済回数は高い金利の期間の中に組みいれられることになり、より有利です。

 借りる前に制度の仕組みをよく理解して、総返済額の比較をしてみるとか当初10年間、金利の低い段階金利にして5年後の内入れを考えるとか、様々な返済計画を検討してみましょう。

上手な返済方法を

返済期間の短縮を


 フラット35は、毎月返済額の4倍以上の月収を基準に借入額限度を算出します。つまり、低利のときに返済期間をより長くして借りれば、借入額は多くなるのです。

 また、フラット35は内入れや毎月返済額の増額など融資条件の変更は手数料がかからないので、サラリーマンなら通常、年齢を重ねるにつれて収入が上がりますから、返済途中に内入れするなどして返済期間の短縮に努めましょう。

 あと、申込人の年収だけでは予定している物件の購入が困難な場合は働いている妻の収入を合算することで融資額を多くできたり、返済期間を短縮することができます。

返済期間の延長もあり


 また、収入合算後、合算者の収入が減ったり無くなったりすれば、当然のことながら返済負担が厳しくなってしまいます。

 フラット35では、返済期間の延長も認めています。例えば、年収600万円の35歳の夫と、年収400万円の妻が3000万円の融資を受けてマンションを購入したとします。35年返済が可能でしたが、なるべく早く返済したいので15年返済で借りました。月々の返済額は約21万円です。

 ですが5年後に妻が専業主婦になり収入が無くなってしまうとすると、当然夫の収入だけでは返済が難しくなります。この場合、返済期間を30年に延長すれば、毎月約9万円(約11万円)にでき、最初から35年返済にしていた場合と比べても総額で約348万円得になります。

 借金は返せるときは多少無理してでも、返しておきましょう。例えば35年返済が可能でも30年返済で借りて、万が一返済が辛くなっても条件変更すれば大丈夫です。

利用者の意見を参考に

資金計画は慎重に


 マイホームの購入は、多くの人にとって人生のうちでそう何度もあるものではありません。それだけに、一番重要となる資金計画は慎重に、よく吟味したうえで立てたいところです。しかし、借りた後に後悔してしまうこともあるでしょう。

 平成17年に公庫の「住宅ローンに関する顧客のアンケート調査」によると、

□住宅ローンを借りる前は、無理の無い資金計画を基本に融資条件や希望をまとめ、自分に最も適した組み方をしようと努力していることが見られる

□住宅ローンの利用度は、「住宅ローンの商品性をよく理解し検討しておくべきだった」とか「もっと情報を集めて専門家に相談しておけば良かった」や「業者の言いなりではなく、もっと主体的に吟味すべきだった」といった反省の回答が目立った

主体性が大事


また、利用者への『住宅ローン選びにおいての、最終決定する際にもっとも重視するものは?』のアンケートでは「自分や家族で主体的に判断した」がほとんどです。これも利用者としては当然といえるのかもしれません。

 ですが中には「住宅・販売業者の勧め」と回答した人も4人に1人にのぼり、主体性がないという懸念もあります。

 フラット35は、民間金融機関の窓口を通じて行なわれるので、金融機関によっては独自の住宅ローン商品を販売しており、フラット35よりもそちらを強く勧める場合も考えられます。この場合はフラット35を利用する旨をしっかり伝えることが必要です。

元利均等と元金均等

元金均等は当初の返済額が高い


 民間住宅ローンは元利均等返済を基本としていますが、フラット35では元利均等返済と元金均等返済のいずれかを選択することができます。

 元利均等返済とは、毎月返済額が返済開始から完済時まで同一の金額になるように計算した仕組みをとった方法です。これは、長期にわたる返済計画が立てやすいという特徴があります。

 元金均等返済は、毎月返済額の元金部分を均一にして、借入残高から利息分を計算し、その合計額を毎月返済する仕組みです。すなわち、当初の返済額が最も高く、少しずつ下がっていき、元利均等返済より総返済額は少なくなるといった特徴があるのです。

元利均等は総返済額が増加


 では具体的に元利金等と元金均等を比較して、メリット・デメリットを借入金1000万円、金利3%、35年返済の場合でみていきましょう。

 元利均等は、元金均等に比べて総返済額で約90万円多く支払いますが、当初、毎月返済額が約1万円少なくてすみ、フラット35には毎月返済額の4倍以上の収入基準がありますから、元金均等より多く借りることが可能です。つまり、元利金等は借りやすいが総返済額が増加するといえるのです。

 一方、元金均等は元利均等に比べて借入額も少なく、当初の毎月返済額は約1万円多く、必要とする年収も約50万円多くなるのですが、毎月返済額は徐々に減っていき、元利均等より約90万円もお得となります。

収入合算

妻や子の収入を合わせる


 フラット35は申込資格の中に、毎月返済額の4倍以上の月収のある方という収入基準があります。公庫融資の毎月返済額の5倍以上の月収と比較して借りやすくなっていますが、自分の年収だけでは買いたい物件が買えない場合もあると思います。

 この対策として、申込本人の妻や子に収入がある場合、その収入を合わせ協力して返済を行なう「収入合算」という方法があります。ちなみに自営業者などの場合は年間所得金額を基準にするので「所得合算」といいます。

 収入合算者は1名に限られ、例えば申し込み本人と同居し、連帯債務者となることなどの条件があります。収入合算できる金額は、申込本人の収入と同額までで返済期間は申し込み本人の年齢が基本となります。

 しかし、収入合算の金額が、収入合算者の年収の2分の1を超える場合は、収入合算者の年齢が基準になるので要注意です。

利用にあたって


 利用に際して次のことに注意しましょう。

□収入合算ができるのは、申込本人から見て直系親族、配偶者、婚約者(住宅の完成後ただちに同居できる場合に限る)、内縁関係にある方。

  あと、兄弟姉妹の収入は原則として合算できないが、購入住宅に同居予定の世帯員で配偶者も直系親族もおらず、永続して居住する場合は収入合算が可能

□収入合算者も納税に関する公的証明書を申込書に添付するが、パートなどで年収が103万円以下のため公的証明書が発行されない場合は、勤務先の給与証明書の提出と、収入の継続性の有無を確認の上で認められる

共有登記について

税金が安くなる


 マイホームの購入は多額の資金がいるため、夫婦や親子で協力して返済したり、夫婦揃って親から贈与を受けて頭金にするなどが一般的です。そのため、共有登記が多く見られます。

 共有登記とは、住宅購入のときに、例えば夫婦それぞれの資金の出処(自己資金や借入金の債務負担)に応じて、その物件を分割しないで共有することです。

 このようにすれば、最長10年間受けられる「住宅ローン控除」や「相続時精算課税制度の特例」を夫婦それぞれが受けることができ、税金が安くなるという利点があります。

共有登記ができる条件(フラット35の場合)

◇共有名義人の範囲と条件

・申込本人の親族及び配偶者
・申込本人の配偶者の親族
・申込本人と内縁関係にある方
・申込本人の婚約者
・共有する人が外国人の場合は、永住許可を受けていることが必要

共有者の同居

 ・共有者が申し込み本人と同居すること(ただし、連帯債務者にならない申込本人の直系親族の方は同居しなくても共有できる)

申し込み本人の共有持分

 申込本人の共有持分が2分の1以上あること。ただし、申込本人と連帯債務者の持分の合計が2分の1以上あれば差し支えない。この場合も、申込本人は必ず持分を持つことが必要となる

抵当権の設定

 全ての共有持分に公庫のために第一順位の抵当権を設定する

担保提供者

 担保提供意思の確認手続きは、融資承認通知書発行後から融資の契約時までに担保提供者が来店の上、所定の用紙に自著・実印の押印が必要となる

保証料がかからない

外枠方式と内枠方式


 個人に対して、長期の間に多額な資金が貸し出される住宅融資では、貸出機関は返済を確実にするため、人的保証である連帯保証人制度よりも、保証料を支払って保証機関に保証を委託する制度を採用する方が有利といえるでしょう。

 例えば、公庫融資では連帯保証人か、公庫融資保証協会に保証を委託するかの選択制でしたが、平成17年から保証料相当額を金利に上乗せして保証料をゼロにしました。

 民間住宅ローンでは、保証料を支払うことで保証会社が保証人となる機関保証(外枠方式)あるいは保証料相当分を融資金利に上乗せするケース(内枠方式)が見られ、どちらかを選択して支払います。

 この場合結果的に、保証料は最初に一括で支払う外枠方式のほうが総返済額が少なくて済みます。

内枠方式のみ採用


 一方フラット35は、民間住宅ローンのように、機関保証、あるいは保証料相当分を融資金利に上乗せするケースのどちらかを選ぶのではなく、後者の融資金利に加算されるケースのみを採用しています。

 民間住宅ローンの機関保証と比較した場合、借入れに際して、当初の諸費用の負担が大幅に軽減できるという大きな利点があり、より借りやすいといえます。

 金利に上乗せされるため、結果的にフラット35は保証料なしで借りることができますが、金融機関の審査、または住宅ローンの買取りを予定している住宅金融公庫の審査の結果によっては、利用できない場合もあるので注意が必要です。

抵当権設定の仕組み

第一順位の抵当権設定


 住宅に対する融資では、金銭消費貸借契約に基づいて抵当権設定契約に従って、敷地と建物に第一順位の抵当権設定が原則となります。

 フラット35の場合は、公庫がバックアップしているとはいえ民間金融機関の住宅ローンのため、金銭消費貸借契約は申込人と金融機関の間で締結しますが、融資実行と同時に住宅ローン債権を金融機関から公庫が買い取るので、抵当権設定契約は、申込人と公庫の間で第一順位の抵当権設定をします。

 なお、フラット35と財形住宅融資を併用したい場合は、第二順位の抵当権設定になります。また、民間住宅ローンの併用では第三順位となりますが、先順位がなければ第二順位となります。

所有権以外の抵当権設定


 所有権以外の敷地の担保設定は、建物とともに一定条件に従い第一順位の抵当権が設定されるので、事前に金融機関の窓口で確かめておきましょう。

 なお、敷地が借地(普通借地権、定期借地権及び建物譲渡特約付借地権)の場合でも利用できますが、抵当権設定については、地主が承諾していなくても利用できる場合があるので、これも取扱金融機関で確認しましょう。

 ただし、使用貸借(敷地の所有者が申込人の配偶者または直系親族の場合)では、抵当権の設定が必要となります。

 土地・建物に共有者がいれば、申込人が抵当権設定のための登記時に申込人および担保提供者として印鑑証明書(作成後3ヶ月以内のものに限る)を取扱金融機関に提出しましょう。

 抵当権設定においては登録免許税(債権金額)×0.1%(軽減措置の場合)が必要となりますが、フラット35は公庫が設定者のため非課税です。

連帯債務者について

連帯債務者の責任


 「連帯債務」とは同じ債務について、各々が独立して全責任を負い、債務を履行する方法のことです。この場合、その中の1人が債務を返済すれば他の債務者の債務は削減されます。

 しかし、共有持分などにより債務の負担が決まっていたら、共有持分の部分での債務履行となるので、それ以上の債務を負担した場合は、他の債務者に対して負担した部分の請求をすることが可能です。

 例えば、借主と連帯債務者が所有権を2分の1ずつ共有している場合は、借主が返済できないときは連帯債務者が全額債務を支払えば、借主に対して2分の1の債権を請求することができます。

 フラット35では連帯債務者が必要となるのは、次のような場合です。

○収入合算をする場合
○親子リレーをする場合
○二世帯住宅を建てる場合
○共有登記をする場合

様々な手続き


連帯債務者を立てる場合は、借主の必要書類以外に連帯債務者の収入及び納税に関する
公的証明書が必要になるほか、共有などで担保提供する際には、印鑑証明書が必要です。

 また、親子リレー返済を利用する方で、連帯債務者が将来同居の場合は、その人の念書が必要となります。

 連帯債務者は、債務を返済した部分に関して、住宅ローン控除を受けることができるので、その時は金融機関に連帯債務者用の「年末借入残高」の受領を受けましょう。しかし、税額控除なので専業主婦などで無収入の場合は利用できません。

団体信用生命保険の加入

加入は自由


 返済期間が長期にわたる住宅ローンの返済は、完済するまで不測の事態が起こる可能性もあります。この不安を解消させるのが「団体信用生命保険」です。

 フラット35は民間金融機関の窓口を通じて申し込みます。団体信用生命保険の加入は自由ですが、加入する場合は公庫住宅融資保証協会に申込み、所定の特約料を(団体信用生命保険扱いの保険料)を支払います。

 フラット35は民間金融機関の住宅ローンですが、その債権・債務関係を公庫が買い取るという仕組みから、団体信用生命保険については公庫と同じ加入条件をとっています。

残された家族のために


 例えば、返済中に借主が不測の事態に陥った場合に、団体信用生命保険に入っていれば貸主である公庫が受取人の保険金が支払われて借入残高は清算され、残された家族に負担無く住宅を残せます。

 特約料は、元金均等返済用と元利均等返済用に分けられていて、元金残高を基準に年一回払いの特約料が決められています。

 フラット35は、団体信用生命保険に加入しなくても借りられるので返済負担を軽くするため加入しない人もいるようですが、万が一の事を考えて、残された家族のために必ず加入しましょう。

 親子リレー返済では、親または子のどちらかが加入すれば大丈夫ですが、この場合、加入していない人が死亡しても保険金はおりませんので、加入者を誰にするか慎重に決めましょう。

 また、夫婦の場合はデュットという2人で加入できる制度があるので、該当する人は利用を考えてみましょう。あと、どちらか一方の加入者が死亡・高度障害があった場合、共有持分や返済額等に関係なく全額返済されます。

火災保険について

保険金額は融資額以上


 住宅資金を借り入れたら、全て払い終えるまで家屋に対して火災保険(火災共済を含む)を付けなければいけません。フラット35では公庫融資の「特約火災保険」は利用できず、任意の損害保険会社の火災保険または一定の火災共済を利用することになります。

 その内容は建物の火災(地震などによる火災は含まない)による損害を補償対象とし、落雷、風水害等の補償の有無は問いません。また、保険金額は融資額以上とし、地震保険の付保は任意とされています。

 フラット35は任意で、損害保険会社の住宅火災保険でも大丈夫ですが、保険事故が充実している住宅総合保険か、もしくは金融機関の窓口で取り扱っている住宅ローン専用火災保険であれば、より内容が充実しているうえ、保険料が割安なので検討してみて下さい。

 また、保険金額は融資額以上とされていますが、建物の時価と同額の契約か、再調達価格で契約するようにしたほうがいいでしょう。

火災保険に加入する前に


 次の点に気をつけて、火災保険に加入しましょう。

◇まずはパンフレットを入手し、よく比較検討する
◇身の回りを考えて、自分が必要としている補償は何なのかをよく検討し、特約の有無も確認する
◇保険金が支払われるケース及び支払われないケースをよく確認する(契約金額{保険金額}を正しく設定しないと支払われない場合もある)
◇保険期間や保険料の支払い方法などを確認する(保険料を正しく支払わなければ、保険金が支払われない)
◇長期一括払いにする方が総支払い金額も安くなるので検討する

融資実行時の諸費用

融資実行前にかかる費用


 フラット35(借入金3000万円、35年返済の場合)の融資実行前にかかる諸費用は以下のようになっています。

印紙税

 融資実行の「金銭消費貸借契約書」に所定の収入印紙を貼って、消印により納める税金

保証料・抵当権の登録免許税

 費用はかからない

団体信用生命保険

 加入は任意だが、万一の場合に備えて加入しておいたほうがよい。特約料は借入金残高と残存返済期間による毎年の年払いで、公庫と同じく(財)公庫住宅融資保証協会が利用でき、初年度8万4300円が目安

融資実行時にかかる諸費用


 さらに、融資実行時及び実行後にかかる諸費用は以下のようなものです。

融資手数料

 金融機関によって違うが、大体3万円~5万円くらい

物件検査の手数料

 適合証明機関や建設される地域、戸建てかマンションかによっても異なる

繰上返済手数料

 費用はかからない

 例えば、民間住宅ローンでは前記条件で、保証料が約62万円、抵当権設定の登録免許税が3万円を必要とするのに対して、フラット35は一切かからず、当初の諸費用は少なくてすむのです。

 民間住宅ローンと比較して、フラット35は全体的に融資実行の際の諸費用が少なくてすむので、メリットが大きいといえるでしょう。

 住宅購入の際は引越し費用、家具や照明器具、家電製品など、いろいろと購入したいものですが、フラット35は諸費用負担が少なくて魅力的です。

フラット35の取り扱い

住宅ローンの柱


 「フラット35」は平成15年10月から実施されており、住宅金融公庫のPR活動などが功を奏し知名度も上がってきています。これからフラット35が住宅ローンの柱となっていくのは間違いないでしょう。

 フラット35を取り扱う上位10機関の取扱状況を見てみると、平成17年の累計では全体の約75%を占めており、中でも銀行以外のモーゲージバンクの3機関(日本住宅ローン、SBIモーゲージ、共同住宅ローン)で約38%を占めています。

フラット35に力を入れているかどうか


 もともと金融機関は、独自に開発した住宅ローンを販売しているところも多くあり、フラット35に関しては消極的なところも見られ、店頭で積極的に販売推進しているとか、インターネットを介して利便性を高めているとか、その金融機関がフラット35に力を入れているか否かで取扱件数が大きく異なります。

 フラット35は公庫が民間金融機関をバックアップして低利で長期固定を実現しているといっても、金利は各民間金融機関が独自に設定し、手数料などにも違いがあります。

 また、フラット35を積極的に販売している取扱機関ほど、利用者のニーズにすぐに応えられる体制を整えているので、これらについても視野に入れて、利用を検討したほうがいいでしょう。

 公庫融資が申し込み時点の金利を適用するのに対して、フラット35は融資実行時の金利が適用されるなどの違いも見られますので、こういったことを踏まえつつ、納得した上で利用したほうがいいと思われます。

フラット35の利用

長期固定金利


 すでに住宅ローンを利用した人と、これから5年以内に具体的に住宅取得を考える住宅ローンの利用予定者に対して行なわれたアンケート調査が、平成17年に住宅金融公庫から発表されました。結果は以下のようなものです。

□住宅ローン利用予定者の5割以上が「全期間固定金利型」の住宅ローンを希望している

□住宅ローン利用予定者の6割以上が20年以上の返済期間を予定、利用者の8割以上が20年以上の返済期間を設定している

□住宅ローン利用予定者の3割近く、住宅ローン利用者の4割以上が返済中の金利変動に伴う返済額の増減を懸念している

□変動・固定期間選択型の民間融資利用者の2~3割が、そのルールやリスクをよく知らずに利用している

変動金利型は


 また、「変動・固定期間選択型の民間住宅ローン利用者に返済中の金利上昇やリスクについてどう考えたか」という質問をしたところ、半数以上が「当分気になる金利上昇はないと考えた」と答え、利用にあたり何を重視したかの質問に対しては、半数以上が「金利が低いから」と答えています。

 民間住宅ローンを決めたときに、「金利変動のルールやリスクを知っていたか」の質問に対しては、「あまり知らない」もしくは「全く知らない」という回答が約4割でした。

 始めのうちは低金利で借りられるといっても、金利が上昇していくと返済負担が重くなり、ひいては生活にも支障をきたしかねません。その点、フラット35は低利で全期間固定を実現しています。

 こういったことを踏まえると、住宅融資を受ける場合には、まずフラット35の利用を考えたほうがいいでしょう。

フラット35に向く人

若い世代に適している


 平成17年3月末までに金融機関から買取りの申請があった債権を対象にした、「フラット35」の借入申し込み書を基に集計した調査によると、公庫融資利用者に比べて「フラット35」の利用者の特徴は、次のようになっています。

○利用者が大都市部に集中している

これは、取扱機関が大都市に多いため

○約4割の取扱いがモーゲージバンクとなっている

 フラット35を取り扱う新規会社が続々と参入して力を入れているため

○30歳代が過半数を占めて、全体的に若い世代の利用が多い

毎月返済額が、公庫が5倍以上の月給が必要なのに対して、フラット35は4倍以上で借りやすく、収入の低い若年層の住宅取得の拡大に貢献しているため

○高額物件の購入者に利用が多い

融資率が物件購入価格の80%と高く、物件が高額な大都市部に多い傾向があるため

○返済期間が長い

 若い世代に利用者が多いということに関連性があり、毎月返済額の減少に貢献

少ない収入でも借りられる


 まとめると、フラット35は

□公庫が年収によっては融資率が50%になってしまうのに対して、一律80%までと高い
□公庫が毎月返済額の5倍以上の月収が必要なのに対して、4倍以上で大丈夫
□融資額が公庫が地域・規模・構造などにより違うのに対して、一律8000万円と借りやすい

などといったところが大きなメリットとなっています。今後は中古住宅購入に関しても、利用が高まっていくことでしょう。

固定金利で安心

変動金利と固定金利


 民間の住宅ローンは変動金利型と固定金利期間選択型に大別されます。

変動金利型は年2回金利の見直しがあって、利息と元金部分を調節しますが、5年間は毎月返済額は変わらず、6年目にそのときの借入残高に対してそのときの金利を採用し、次の5年間の毎月返済額を算出することになっています。

そのため、金利の下降期は利息負担が減りますが、上昇期は利息負担が増え、極めてリスクが高いといえるでしょう。

固定金利期間選択型は、適用期間内金利が一定で、期間終了後に再度金利タイプを選択するのが一般的ですが、大幅な金利上昇があれば返済額の増加となり、また、期間が長くなればなるほど金利は高くなっていきます。

対してフラット35は、最長35年間全期間固定金利で、利用者が安心して返済計画を立てることができます。

低利なうちに


 借入金1000万円、35年返済で金利の上昇が続いた場合の「変動金利型」「固定金利期間選択型」の返済状況をシミュレーションすると「変動金利型」は、金利上昇で利息分が増加し、元金分の減少、未払利息を招きます。

 5年後の毎月返済額の見直しで1.25倍に抑えられても、上限を越えた部分は最終的に精算しなければいけません。

 固定金利期間選択型は、期間終了後に再設定しますが、それぞれ月々の返済額は大幅にアップすることになります。

 現在は低金利時代ですが、それもいつまで続くかわかりません。フラット35は最長35年間固定金利で安心できるので、低利なうちに活用しておきたいものです。

フラット35の融資を受けることは

良質の物件というお墨付き


 フラット35も公庫融資と同様に、居住性や耐久性などに関する技術基準を定め、購入者が安心できる住宅の建設、購入ができるようになります。いわば、フラット35の融資を受けられるというこことは、良質な住宅だというお墨付きをもらったことと同じなのです。

公庫の場合は、新築住宅は地方公共団体または検査機関による設計・現場審査が行なわれ、中古住宅は検査機関または公庫住宅調査技術者による物件調査が行なわれます。ちなみに手数料は中古住宅のみかかります。

 フラット35の場合は、新築住宅は検査機関による設計・現場審査が行なわれ、中古住宅は新築住宅と同じ検査機関または公庫住宅調査技術者による物件調査が行なわれます。手数料は新築・中古住宅ともに必要になります。

適合証明書の交付


 フラット35の技術基準は新築・中古住宅に分かれ、さらに一戸建て・共同住宅に区分され、接道、住宅の規模、断熱構造、耐久性などに関して、こと細かに定められています。

 技術基準をクリアすれば、「適合証明書」の交付を受けられ、これを融資実行前に取扱金融機関の窓口に提出します。また、公庫融資の手続きを行なった後にフラット35の融資に変更することが可能ですが、この場合は公庫融資による証明書の提出でフラット35の融資に変更することができます。

 どちらにしろフラット35は、新築はもちろん中古住宅も質を確保できるといった強みがあります。

手数料が無料

公庫も民間融資も手数料有り


 住宅ローンを返済中に、貯金するなどしてまとまったお金ができた場合、それを「一部繰上(内入れ)返済」することで、返済期間を大幅に減らすことができます。当然、その間の利息を支払わなくてすむので、大幅な総返済額の軽減につながります。

 また、住宅ローンを返済中に、例えば毎月返済額を1万円増額するというふうに条件変更することで、返済期間を短縮することもできます。ですが、一部繰上返済するにも条件変更するにも通常、手数料がかかります。

 公庫や財形融資の場合は、以下のようになっています。

○内入れ後、最終期限を繰り上げるだけで毎月返済額を変更しない期間短縮型の手数料は3150円となる

○内入れ後、最終期限を変えずに毎月返済額を変更する返済額軽減型の手数料は5250円となる

○内入れではなく、ボーナス返済額を少なくして毎月返済額を多くする等の条件変更は5250円となる

民間住宅ローンの場合、変動金利型は年2回の金利見直しがあり借入残高に応じて金利
が確保されるので比較的安上がりですが、固定金利期間選択型の場合は所定期間内金利が一定で、借入金減少に伴う利益確保ができず、手数料は高くなってしまいます。

 内入れは元金部分の減少に伴い、その間に発生する利息を支払わなくてもすむので、大幅な総返済額の軽減につながりますが、公庫や民間住宅ローンの場合は、手数料が高くなりますが、フラット35なら無料でできるので、非常に有利といえるでしょう。

公庫と比較すると

フラット35と公庫融資の違い


 フラット35は、住宅金融公庫がバックアップして低利で長期固定を実現した民間金融機関が売り出す住宅ローンですが、公庫融資と比較してみても有利な面が数多く見られます。

 では公庫融資とフラット35の違いを比べてみましょう。

□フラット35の収入基準は毎月返済額の4倍以上だが、公庫融資は5倍以上

□融資限度額は公庫が物件の規模などで違ってくるのに対して、フラット35は一律上限8000万円と大型融資が可能

□フラット35の融資額は年収に関係なく、購入価格の一律80%まで可能で、公庫のように年収800万円超は50%になる区分はない

□公庫と同じく、フラット35は一定の技術水準に達した物件でなくては融資が受けることができず、安心できる住宅の購入が可能となる

□フラット35の床面積は公庫の基準より幅広い。例えば、マンションは30㎡以上(公庫は50㎡以上)で、住宅建設の土地は面積を問わない

注意すべきこと


 ただ、フラット35は、公庫と比較して気をつけるべき点がいくつかあります。

 金利は、各金融機関が独自に決定し、毎月1回実行分を発表しているので注意しましょう。ちなみに、金利は公庫のホームページまたは電話で問い合わせれば分かります。

 また、公庫が申し込み時点の金利を適用するのに対して、フラット35は融資実行時の金利が適用されてしまいますので、これもまた注意が必要です。

民間住宅ローンとの比較

低利で長期固定


 フラット35と民間住宅ローンとの違いを比較してみます。

□フラット35はリフォームを利用できないが、民間住宅ローンは利用できる

□フラット35は融資対象住宅は公庫が定める技術水準に適合する住宅で、床面積の下限が決められているが、民間住宅ローンはそれはない

□フラット35は融資限度額は全国一律で上限8000万円だが、民間住宅ローンは最高1億円までできるところもある

□フラット35は収入基準は毎月返済額の4倍以上の月収が必要だが、民間住宅ローンは各金融機関が個別に定めている

□フラット35はローン完済時の年齢が80歳未満で、民間住宅ローンより長期の借入れができる

□金利体系は民間住宅ローンが主に「変動金利型」か「固定金利期間選択型」なのに対して、フラット35は全期間固定金利を採用している

□フラット35が公庫を第1順位とする抵当権設定なのに対して、民間住宅ローンは保証会社が第1順位

□フラット35は保証人や保証料が不要

□フラット35は繰上手数料は不要だが、民間住宅ローンでは手数料が必要

□フラット35は団体信用生命保険の加入は任意で、主に各金融機関が定める保証料を一括前払いか、金利に0.2%上乗せしての後払いの選択制

フラット35は、全期間固定金利で、購入物件は一定の技術水準に適合していなければ
ならず、それだけ住宅の安全が確保され、民間住宅ローンよりも有利だといえます。

フラット35と公庫融資の経過措置

変更は可能か

 平成19年3月までは公庫融資が利用することができますが、公庫融資を受けているが、フラット35に借り換えたいとか、公庫融資を申し込んでいるがフラット35に変更したいという人もいます。

 もうすでに公庫融資を利用している人が借り換えをすることはできませんが、公庫融資を申し込んでいる人は、融資の実施前ならフラット35に切り換えはできます。あと、公庫融資付き物件の購入であっても、フラット35の利用はできます。

 これは公庫融資とフラット35が設計審査、現場審査、竣工検査、適格認定など、ほとんど同じ手続きを行なっているからで、公庫融資の実行前ならば、公庫が定める耐久性などの技術水準について検査を受けた適合証明書を添付すればフラット35に円滑な手続きができます。

フラット35への切り換え


 住宅金融公庫では、廃止前の平成19年3月末までに公庫融資の工事審査に合格した住宅などについては、物件検査の全部または一部を省略して、フラット35の利用を可能とする経過措置がマイホーム取得のすべてについて認められています。ただし、リフォームは除きます。

 また、公庫融資の住宅建設については希望により中間資金の受け取りができますが、これを利用した人はフラット35への移行はできません。

 公庫の金利が高く、年収が800万超で融資率が50%になって融資額が少なくなる人は、公庫融資を申し込んでいても、低利で購入価格の80%までの融資ができるフラット35へ移行したほうがいいでしょう。

マイホーム取得時の様々な税金

購入時の税金


 住宅を買うときは、様々な税金がかかってきます。購入者は、これらをよく理解しておくことも重要なことです。例えば、購入時には次のような税金がかかってきます。

不動産取得税―――――――住宅を取得したとき
印紙税―――――――不動産契約をするとき
登録免許税―――――――住宅を登記するとき
固定資産税―――――――住宅を所有すると毎年かかる

税制の優遇措置


また、一定の条件を満たせば、以下のような税金が安くなる優遇措置もあります。

○相続時精算課税の特例

 住宅購入資金を親から出してもらったとき

○住宅ローン控除

 住宅取得後10年間の税額控除
 
 このように、住宅購入者にはありがたい税額の優遇措置がありますが、これらは適用期限が設けられているので、気をつけてください。

 例えば、住宅取得資金に係る「贈与税額の計算の特例」(550万円まで非課税)と、「相続時精算課税の特例」(3500万円まで非課税)は、平成17年12月15日に発表された平成18年度税制改正大綱により、相続時精算課税の特例は2年間延長されましたが、贈与税額の計算の特例は廃止されました。

 税制の優遇措置が受けられるからといっても、所定の手続きや書面の提出など、決められた期限内に自分から届け出なければ受けることができません。

 例えば、フラット35で住宅を新築した場合、所有権の保存登記をしますが、1年以内の登記で新築申請書に、その家屋所在地の市区町村長発行の住宅用家屋証明書を添付しなければ特例は受けられません。

不動産取得税を軽減するには

都道府県で異なる


 不動産取得税は、土地や建物など不動産を得た人に対して、その取得した不動産価格(固定資産税評価額)を基準にして、都道府県が課税する地方税です。

 不動産取得には、売買による取得のみならず、家屋の建築、増改築、不動産の交換、贈与なども含まれます。しかし、相続による取得は課税されません。

 税額は、不動産を取得した価格の4%(平成15年4月1日~平成21年3月31日までに取得した住宅については3%)になります。ですが、例えば新築住宅の場合は、床面積が50㎡以上240㎡以下なら、建物の評価額から1200万円控除が受けられる軽減措置があります。(中古住宅の場合も一定要件を満たせば同額が控除される)

 土地に関しても一定の条件にあてはまる住宅用土地の不動産取得税額に対して軽減措置が受けられます。

 納税は、都道府県から送付される納税通知書により、決められた期限までに納めることになります。ですから、特例を受けたいとき等で不明瞭なことがある場合は、都道府県の窓口にいろいろと尋ねてみましょう。

 なお、課税される不動産の価格は、原則として各市町村の固定資産課税台帳に登録されている価格によります。ですが、新築住宅などで価格が登録されてない場合は、固定資産評価基準(実際の工事費の2分の1程度)により評価した額になります。

 その固定資産税評価額は、通常、購入価格の7割程度で、建物はさらに低い場合もあり、そのため、土地、建物ともに控除の結果、課税価額がゼロになるという場合もあるのです。

 不動産の取得日は、必ずしも登記した日ではなく、契約内容などから判断して、現実に所有権を取得した日か、売買契約上所有権の移転日を決めていれば、その日が取得日になります。

印紙税

契約書作成時に必要


 住宅を取得する時は、契約金額に応じた額の印紙税を支払わなければいけません。これは、各種契約書、領収書などの経済取引に際して作られる文書の各1通ごとに収入印紙を貼付けし、済印を押すことで納付したものとみなされます。

 収入印紙は、不動産業者や仲介業者、銀行などが準備していて、購入者は契約時に収入印紙税分の現金を支払うのがスタンダードです。

 印紙税は、以下の住宅関連の契約書作成時に、所定金額の印紙税額が必要になります。

○建築工事を依頼するときの請負契約書
○土地や建物を購入するときの売買契約書
○住宅資金を借りるときの金銭消費貸借契約書

土地を買うときには消費税が課税されませんが、建物を建てたり、買ったりするときなどは消費税が課税されます。ですから、取引に際して、課せられるべき消費税額が明確な場合は、消費税額などは記載金額には含まれないとされます。

 例えば、請負金額1050万円(うち消費税額など50万円)と支払い総額を明記すれば、印紙税額は1万円ですみますが、請負金額1050万円(消費税額などを含む)と明記した場合は1万5000円となります。

印紙を貼らないと‥‥


 契約書に印紙を貼らなくても、契約の成立にはなんら問題はありません。

しかし、納付しなかった印紙税の額と、その2倍に相当する金額との合計額に相当する過怠税が課せられたり、消印をしなかった場合も消されてない印紙との同額の過怠税が課せられるので注意が必要です。

登録免許税

登記に対してかかる税金


 登録免許税とは、土地や建物の権利関係を明示する登記に対してかかる税金のことを指します。

登記には新建築物の所有者を記載する「所有権保有登記」や、売主から買主に名義を変える「所有権移転登記」のほか、住宅資金の借入れの際には取得した土地・建物を担保にしますが、そのときに「抵当権設定登記」が必要になります。

 税額はどれくらいかというと、住宅を新築した際の建物表示登記が非課税、所有権保存登記は建物の固定資産税評価額の0.2%。所有権の売買による移転登記は、土地、建物の固定資産税評価額の1%。抵当権の設定登記、債務金額の0.4%などとなっています。

 平成19年3月31日までに、個人が自分で居住するためのマイホームを新築、または購入する場合(1年以内に所有権登記をする)、登録免許税が軽減される特例措置があります。

 フラット35は債権を住宅金融公庫が買い取るので、抵当権設定登記は非課税となるので有利といえるでしょう。

所有権登記の軽減措置


 登記は不動産を管轄する法務局に、登記申請書と関係書類を添付して申請します。所有権登記の軽減措置が受けることができるのは、適用要件を満たした家屋で、1年以内の登記と特例対象となる旨を記した家屋の所在地の市区町村長発行の住宅用家屋証明書を受け取り、登記申請書に添付しなければいけません。

ただし、登記後に証明書を出しても特例は受けられません。

 なお、抵当権設定登記の非課税扱いは税法で明示され、公庫が抵当権者となる場合、フラット35や公庫融資利用者には登録免許税はかかりません。ですが、登記簿に抵当権設定の記載をする際に、司法書士への手数料がかかりますので注意してください。